はじめに
- Shopifyでストアを作りたいが、いくらかかるのか見当がつかない
- 制作会社の見積もりが30万から300万まで幅がありすぎて判断できない
- フリーランスに頼むと安いと聞くが、何が違うのかわからない
- 自分で作るべきか、頼むべきか迷っている
このような方のための記事です。
この記事では、Shopify構築の費用相場を2026年時点の数字で整理したうえで、「50万・100万・200万で何が変わるのか」を、実際に200件以上の案件を見積もってきた側の目線で解説します。相場記事は制作会社が書いたものが多く、レンジが広すぎて稟議に使えないことが多いので、ここでは判断できる粒度まで落とします。
Shopify構築費用の相場(2026年)
依頼先ごとの初期構築費の目安です。世の中の相場と、自分が実際に見積もる金額の両方を並べます。
| 依頼先 | 初期構築費の目安 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 自分で作る | 0〜10万円(有料テーマ代など) | 商品数が少なく、デザインにこだわらない |
| フリーランス | 20〜80万円 | テーマをベースに、必要な部分だけ作り込みたい |
| 制作会社 | 50〜500万円 | 要件定義から運用まで一括で任せたい、基幹連携がある |
国内の制作実績データでは、Shopify構築の発注金額は平均127.8万円、中央値91.2万円。分布は30万円以下が17%、30〜100万円が33%、100〜300万円が33%です。
つまり半数以上が100万円以下で構築しています。「Shopifyは数百万かかる」というイメージは、制作会社の上位プランやフルスクラッチ寄りの案件が引き上げているだけです。中小規模のストアであれば、50〜150万円が現実的な着地になります。
海外の相場も参考になります。テーマ設定+カスタマイズで3,000〜8,000ドル、カスタムテーマ構築で1〜3.5万ドル、他カートからの移行で1.5〜6万ドル。フリーランスの時給は50〜120ドルが中心です。
日本のフリーランス相場は海外より安く、制作会社に頼む場合の3〜5割減が目安です。中間マージンとディレクション人件費が乗らない分です。他カートからの移行にかかる費用と期間はShopifyへの移行費用と期間で別に整理しています。
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費用は「初期」と「毎月」の二層で考える
構築費だけ見て予算を組むと、公開後に月額が想定より膨らんで困ります。Shopifyは初期費用とランニング費用の二層構造です。
毎月かかる費用
Shopify本体のプラン料金は2026年時点で以下のとおりです。年払いにすると月額換算で25%安くなります。
| プラン | 月額(年払い時) | カード決済手数料 |
|---|---|---|
| Basic | 3,650円 | 3.55% |
| Grow | 10,100円 | 3.4% |
| Advanced | 44,000円 | 3.25% |
| Plus | 368,000円〜 | 個別見積もり |
月払いだとBasicは4,850円です。BasicからGrowに上げる損益分岐は月商およそ430万円、GrowからAdvancedは月商およそ2,260万円と試算されているので、立ち上げ期はBasicで問題ありません。
これに加えて、アプリの月額が乗ります。レビュー、お気に入り、定期購入などを入れると1本あたり月10〜100ドル、複数入れれば月2〜5万円になることは珍しくありません。クライアント案件では、構築費より「公開後のアプリ月額をどこまで抑えるか」で相談を受けることのほうが多いです。
初期にかかる費用
初期費用の内訳はおおよそ次の4つです。
- 要件整理とディレクション:全体の10〜20%
- デザイン:テンプレート調整で5〜20万円、オリジナルで30〜100万円
- 実装:20〜80万円(カスタマイズの範囲で変動)
- 各種設定:決済、配送、税、ドメイン、メール
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制作会社の見積もりで金額が跳ねるのは「デザイン」と「実装」の2項目です。テーマの範囲内で済ませるか、テーマの外に出るかでここが数倍変わります。
50万・100万・200万で何が変わるのか
相場のレンジを見ても判断できないので、自分が見積もりを出すときの基準で3段階に分けます。
50万円前後:テーマ活用型
有料テーマ(3〜5万円)を購入し、その設計思想に沿ってストアを組み上げます。ロゴ・配色・フォント・トップページの構成・商品登録の初期分・決済と配送の設定・公開までを含みます。
テーマの機能で表現できないことはやりません。ここを守るから50万で収まります。商品数が数十点で、まず売り始めたいストアはこの型で十分です。
100万円前後:セミオーダー型
テーマをベースにしつつ、トップページやコレクションページの一部をオリジナルで作り込みます。セクションの追加開発、レビューやお気に入りなどのアプリ導入と設定、他カートからの商品・顧客データ移行、ブランドに合わせたメール文面の整備が入ってきます。
「テーマのままだと同業と見た目が変わらない」「ギフト対応や定期購入など、標準にない購入導線が必要」という場合はこの型になります。
200万円以上:オリジナル型
デザインを白紙から起こし、テーマに依存しないセクションを一式開発します。基幹システムや倉庫との連携、多言語・多通貨、会員ランクによる価格制御など、標準機能の外に出る要件が複数あるときはここです。
このクラスになると、金額の大半は「デザイン」ではなく「連携と例外処理」に消えます。ここを制作会社が「デザイン費」として見せると内訳が読めなくなるので、必ず作業単位で出してもらってください。
見積もりで必ず確認する5項目
金額そのものより、含まれる範囲のズレが後から効きます。契約前に次の5つを確認してください。
- 「一式」に何が含まれるか。商品登録とアプリ設定は別料金になりやすい項目です。「この金額に含まれない作業は何か」を文章で出してもらうのが確実です。
- 商品登録の点数。10点と300点では工数がまったく違います。点数と、誰が登録するかを明記します。
- 有料テーマとアプリの購入費が構築費に含まれるか。テーマ代は買い切り、アプリは月額で、どちらもストアオーナーのアカウントで契約するのが基本です。
- 公開後の修正が何回まで、いつまで含まれるか。公開後1ヶ月の軽微修正込み、それ以降は時間単価、が一般的です。
- 公開後の連絡窓口。担当者が変わる制作会社の場合、公開後に誰に聞けばいいかが曖昧になりがちです。
「一式」表記を分解してもらえない相手には頼まないほうがいいです。追加費用のトラブルは、ほぼここから始まります。
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制作会社そのものを見積書から見極める方法は、Shopify制作会社の選び方|見積もりで確認すべき7項目にまとめています。
費用を抑える現実的な方法
削るべきところと削ってはいけないところがあります。
- 有料テーマを買う。3〜5万円で、デザインとレスポンシブ対応と基本セクションが揃います。無料テーマで作り込むより結果的に安くなります。
- 商品登録は自分でやる。CSV一括登録の手順を教えてもらえば、あとは社内で回せます。
- 一度に全部作らない。まず販売に必要な範囲で公開し、レビューやブログなどは売れてから足す。段階的に作ると初期費用を3〜5割抑えられます。
- 補助金を使う。構築費に補助を受けやすいのは小規模事業者持続化補助金と自治体の補助金で、持続化補助金ならサイト分の補助は30万円までです。デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)は登録されたツールの導入が対象で、ストアのデザインや画面の制作には使えません。どの補助金も交付決定の後でないと発注できないので、詳しくはShopify構築に使える補助金をご覧ください。
逆に削ってはいけないのは決済と配送の設定です。ここで手を抜くと、注文が入ってから送料の計算違いや税の設定漏れが出て、対応コストのほうが高くつきます。
さいごに
Shopify構築の費用は、中小規模なら50〜150万円が現実的な着地で、金額を決めるのは「テーマの範囲内で作るか、外に出るか」です。相場の数字より、見積もりの内訳が作業単位で出ているかどうかを見てください。
自分の料金はサービスページに公開しています。Shopifyストア構築50万円から、LP制作30万円から、アプリ開発15万円からで、内訳はすべて作業単位で出します。実際に作ったストアは制作実績からご覧ください。
「うちの場合はどの型になるのか」を知りたい方は、お問い合わせから現在の状況を送ってください。要件が固まっていなくても、どの型で収まるかは回答できます。


