はじめに
- ブラックフライデーのセールをやりたいが、何から準備すればいいか分からない
- 去年は直前の修正でストアが崩れて、慌てて直した
- セールの価格を深夜に手で切り替えるのをやめたい
このような方のための記事です。
2026年の米国のブラックフライデーは11月27日(金)、サイバーマンデーは11月30日(月)です。日本でもブラックフライデーの名前でセールを打つ店はすっかり増えましたが、準備の段取りまで決めている店は多くありません。
この記事では、Shopifyのストアでブラックフライデーまでにやることを時期ごとに並べます。実際に制作と保守を受けているストアで、毎年確認している項目です。
2025年のブラックフライデーで起きたこと
Shopifyによると、2025年のブラックフライデーからサイバーマンデーまでの週末に、Shopifyの店舗の売上は146億ドルになり、前年から27%伸びました。
ピークは米国東部時間の金曜12時1分で、1分あたり510万ドル売れています。注文の16%は海外のお客様からで、32%はShop Pay=Shopifyの高速決済で支払われました。
日本の数字は少し様子が違います。Criteoの集計では、2025年のブラックフライデーを含む年末セールの期間に、日本の取引件数は前年から11%増えた一方、平均注文額は17%下がり、収益は8%減りました。食品・日用品の取引件数も12%増えています。
買う人は増えても、1回あたりの金額は下がっています。値引きを深くするほど売上が伸びるわけではないので、割引率は利益から逆算して決めてください。

セールの2〜3週間前までにやること
期間と対象の商品を決める
まず、セールの始まりと終わりの日時、対象の商品、割引率を決めます。
去年の同じ時期の売上を「ストア分析」で見て、よく売れた商品と、在庫が多く残っている商品を分けてください。全商品を一律で値引きするより、目玉にする商品と、まとめ買いで単価を上げる商品に分けた方が利益が残ります。
価格はロールアウトで予約する
セールの価格は、深夜0時に手で切り替えないでください。
2026年10月から、管理画面の「マーケット → ロールアウト」で、セール用のカタログの価格を日時を決めて出せるようになりました。終わりの日時になると自動で元の価格に戻るので、戻し忘れもありません。
手順は Shopifyでセールの価格を予約する方法 にまとめています。
割引の組み合わせを確かめる
割引コードと自動割引を両方使うときは、それぞれの割引の設定にある「組み合わせ」で、どの割引と重ねてよいかを決めます。
外部記事help.shopify.com/en/manual/discounts/combining-discounts/discount-combinationshelp.shopify.com
ここを確かめずにセールを始めると、送料無料と商品の割引が重なって想定以上に安くなったり、逆にクーポンが使えないという問い合わせが来たりします。実際の保守でも、セール初日の問い合わせで一番多いのが「クーポンが使えない」です。
割引の開始と終了の時刻は、管理画面で設定したタイムゾーンで決まります。日本の店なら日本時間になっているかを確認してください。
テスト注文を通す
セールの設定が入ったら、スマホで実際に注文を最後まで通します。見るのは次の4つです。
- 商品ページとカートにセールの価格が出るか
- 割引コードを入れたときの金額が想定どおりか
- 送料が地域ごとに正しいか
- 注文確認のメールが届き、文面がセール用に古くなっていないか
テスト注文は、決済を「テストモード」にするか、あとで返金できる少額の商品で行ってください。
送料・返品・お届け日数を商品ページに書く
セール中は、初めてストアに来る人が増えます。送料・返品の条件・お届けまでの日数は、トップページではなく商品ページで読めるようにしておいてください。
41のストアを集計したある報告では、ChatGPTなどのAIから来た訪問の7割が、トップページを見ずに商品ページに着いていました。AIに店の情報を正しく伝える方法は ShopifyのAIコマース対応、ストア運営者が今やるべきこと で解説しています。
年末は配送会社の混雑でお届けが遅れやすいので、年内に届く注文の締め切り日も決めて、告知の文面に入れてください。
ストアを触るのをやめる日を決める
Shopifyのコミュニティで、ある店主がこんな話を書いていました。毎年「ブラックフライデーの1週間前にはストアを固める」と決めるのに、毎年なにかが直前の水曜日に公開されてしまう。去年はカートの引き出しの「小さな」修正で送料無料までの残り金額の表示が壊れ、注文が入り始めるまで誰も気づかなかった、と。
この店主は今年、11月20日ごろからはテーマの公開・新しいアプリの導入・割引の仕組みの変更をしないと決めています。そこから先はバナーや文章の差し替えだけです。
この決め方はそのまま使えます。セールの1週間前を「変更を止める日」にして、それまでに次を終わらせてください。
- テーマの修正は、公開中のテーマを複製したものでプレビューして確かめてから公開する
- 新しいアプリはセールのあとに入れる
- 割引・送料・Shopify Functionsのような決済の金額に関わる設定は、止める日以降は変えない
止める日以降に何かを変えたくなったら、それがセールの売上より大事かを考えてください。たいていはセールのあとで間に合います。
セールの当日に見ること
Shopifyはサーバーごと提供されるサービスなので、アクセスが増えても店側でサーバーを増やす作業はありません。店側で見るのは、ストアの見た目と注文の流れです。
- 朝いちばんに、スマホでカートから購入手続きまで進み、ページのアドレスが自分のストアのドメインのままかを確かめる
- 在庫が少ない商品の残りを見て、売り切れたら代わりの商品をバナーで案内する
- 問い合わせの多い質問は、その日のうちにFAQやお知らせに足す
購入手続きのアドレスを確かめるのは、アプリが乗っ取られて偽の決済画面に飛ばされる被害が2026年10月に起きたためです。確かめ方は Shopifyで偽の決済画面に飛ばされる被害 にまとめています。
Shopifyの側で障害が起きているかどうかは、Shopify Statusで確認できます。管理画面が重いと感じたら、まずここを見てください。
終わったあとにやること
セールが終わったら、まず価格が元に戻っているかを商品ページで確かめてください。ロールアウトで予約していれば自動で戻りますが、手で変えた商品が混ざっていると戻りません。
そのあと、ストア分析で去年の同じ期間と比べて、売れた商品・割引の使われ方・カゴ落ちを振り返ります。来年の計画はこの記録から始めると早くなります。
セールで初めて買ってくれたお客様には、お礼のメールと次の買い物のきっかけを送ってください。Shopify公式のチェックリストでも、セールの買い物客を1年を通したお客様に育てることが最後の項目に入っています。
さいごに
ブラックフライデーの準備は、価格の予約・割引の組み合わせ・テスト注文を2〜3週間前までに終え、1週間前からはストアを触らないことに尽きます。
売上を左右するのは、当日の工夫よりも、当日に何も壊れないことです。
セールに向けたストアの点検や設定のご相談は、お問い合わせからお気軽にご相談ください。


