はじめに
- 「ChatGPTの検索がGoogleの2割になった」というニュースを見て、自分の店に関係あるのか気になった
- お客さんがGoogleではなくAIに聞いて買い物をするようになったら、ネットショップは何を変えればいいのか知りたい
- Shopifyを使っている、または検討していて、AIからの集客に向いているのかを知りたい
このような方のための記事です。
この記事では、OpenAIが11月に話した「ChatGPTの検索はGoogleの約5分の1」という数字の中身と、AIから来るお客さんをShopifyの店でどう受けるかを解説します。
OpenAIが話した「Googleの2割」とは
ChatGPTの責任者のひとりであるAdam Fry氏が、ニューヨークでOpenAIが開いた会で、ChatGPTで調べものをする量がGoogleの約5分の1になったと話しました。聞き手を務めたBig Technologyが11月3日に記事にしています。
数え方は、ChatGPTが答えるためにWebを検索した回数です。1つの会話の中で何度も検索すれば、その回数ぶん数えます。同じ会で、ChatGPTを週に1回以上使う人は60日で10億人から12億人に増えたとも話しています。

数字は数え方で大きく変わる
この2割はOpenAI自身の数字で、もとのデータは公開されていません。比べる相手のGoogleの検索の数をどこから取ったのかも示していません。

調査会社のAhrefsは、Googleで調べるような質問だけに絞って数えると、ChatGPTはGoogleの約12%という試算を出しています。ChatGPTには文章の作成や相談のように、もともと検索では調べないことも多く入っているからです。
店の目線で大事なのは、実際の来店の数です。Shopifyによると、2026年1〜3月にAIのチャットからShopifyの店へ来た人は前の年の8倍以上に増えましたが、Googleなどの検索から来る人のほうが今も多くいます。「Googleの代わりにAI」ではなく、「Googleに加えてAIからも来る」と考えるのが今の実態に合っています。
AIから来るお客さんは買う直前で店に着く
AIから来る人は、数は少なくても買い方が違います。

Shopifyが2026年5月に出したデータでは、AIから来た人は検索から来た人より買う率が約5割高く、1回の注文の金額は14%高くなっています。AIから来た人の半分以上は商品ページから入っていて、検索から来た人の約2割とは大きく違います。
Shopifyはこれを、買うまでの道のりが縮むという意味でjourney compressionと呼んでいます。いくつものサイトを見比べる段階を、AIとの会話の中で済ませてから店に来るからです。
裏を返すと、AIから来た人はトップページを見ません。商品ページ1枚で「買っていいか」を判断できないと、そのまま会話に戻って別の店を勧められます。
日本の店でいま起きていること
ChatGPTの中に商品の一覧が出て、そのまま買える仕組みは、今のところアメリカ向けに売っている店が対象です。Shopifyのヘルプでは、ChatGPTの中で商品が紹介される条件にアメリカの買い手へ売っていることが入っていて、購入は店のチェックアウトで行われます。
外部記事help.shopify.com/en/manual/online-sales-channels/agentic-storefronts/chatgpthelp.shopify.com
日本向けだけの店で起きているのは、ChatGPTがWebを検索して見つけた商品ページが答えの中で紹介され、お客さんがリンクから店に来る形です。今回の「Googleの2割」も、この検索の回数を数えた数字です。日本の買い手がAIの中でそのまま買えるチャネルは、FacebookやInstagramを運営するMetaのAIが先に対応しています。
Shopifyの店で整えること

1. AIから来た人を分けて見る 管理画面のストア分析で、参照元がChatGPTやPerplexityなどの来店と注文を、検索からの来店と並べて見てください。数が少ないうちから見ておくと、増えたときに効いた施策が分かります。
2. 商品ページだけで判断できるようにする 素材・サイズ・使い方・届くまでの日数を商品の説明に書いてください。AIは書かれた言葉をそのまま読むので、雰囲気だけの商品名や画像の中の文字は伝わりません。送料と返品の条件も、商品ページの中で短く読めるようにしておくと、トップページを見ない人にも届きます。
3. エージェンティックの画面を確かめる 管理画面のサイドバーの「販売チャネル」に「エージェンティック」があります。カタログの公開、ポリシーの更新、ナレッジベースの公開状況が1枚で見られます。

ナレッジベースは、送料・返品・連絡先のように、AIが店について答えるときに使う情報です。Shopifyが店のページから下書きを作りますが、公開するまでAIには届きません。設定の細かい手順はAIコマース対応の記事にまとめています。
4. 在庫と価格を正しく保つ AIが勧めた商品が売り切れだったり、値段が違ったりすると、お客さんはその場で離れます。在庫を別のシステムで管理している店は、Shopifyへの反映が遅れていないかを確かめてください。
5. 検索の対策も続ける ChatGPTは答えるときにWebを検索しているので、検索で見つかりやすい商品ページはAIにも拾われやすくなります。来店の数は今も検索がいちばん多いので、AIのためにSEOをやめる理由はありません。
さいごに
「ChatGPTの検索はGoogleの約5分の1」はOpenAI自身の数え方による数字で、店への来店では今もGoogleなどの検索が上です。それでも、AIから来る人は商品ページから入って高い率で買うので、商品ページを1枚で判断できる形に整えることが、検索からのお客さんにもAIからのお客さんにも効きます。
AIの中で売れる仕組みの全体はUCPの記事で解説しています。商品ページの見直しやストアの構築については、お問い合わせからお気軽にご相談ください。


