はじめに
- Shopifyストアにお気に入り機能を追加したいけど、どのアプリがいいかわからない
- ウィッシュリストアプリが多すぎて、どれを選べばいいか迷っている
- 制作会社の比較記事だと、どれも同じに見えてしまう
- クライアントに提案するとき、根拠を持ってアプリを選びたい
このような方のための記事です。
この記事では、Shopifyのお気に入りアプリを、実際にウィッシュリストアプリを開発し、構築案件でも導入してきた立場から比較します。
Shopifyのお気に入り機能はアプリで追加する
Shopifyにはデフォルトでお気に入り機能がありません。
「テーマのコードを編集して自作する」という方法を紹介している記事もありますが、正直おすすめしません。
ゲストユーザー対応、デバイス間同期、分析機能をすべて自前で作る必要があり、テーマ更新のたびにメンテナンスも発生します。
実務ではお気に入りアプリを導入する一択です。
最近のShopifyアプリはテーマエディタからノーコードで導入でき、テーマ更新の影響も受けません。
特に重要なのが、App Embedとして導入できるかどうかです。
App Embed対応のアプリなら、テーマエディタから有効化するだけでストア全体にお気に入りボタンが反映されます。
商品ページごとにブロックを追加する手間がありません。
では、どのアプリを選ぶべきか。ここからが本題です。
Shopifyお気に入りアプリを選ぶときの5つのチェックポイント
比較記事でよく見かける「機能の数」だけで判断すると失敗します。
構築者として実際に案件で提案・導入してきた経験から、以下の5つの軸で選ぶことをおすすめします。
1. ゲストモード(ログイン不要で保存できるか)
ここがポイントです。
多くのShopifyストアでは、会員登録率はそこまで高くありません。
ログインしないとお気に入りに追加できないアプリを選ぶと、機能自体がほとんど使われない結果になります。
ゲストでもお気に入り保存ができるかどうかは、最初に確認すべき項目です。
2. 日本語対応(管理画面・ストアフロント両方)
海外製のアプリは管理画面が英語のみというケースが多いです。
マーチャント自身が設定の変更や分析をすることを考えると、管理画面の日本語対応は重要です。
ストアフロント側(お客様が見る画面)のテキストが日本語に変更できるかも確認してください。
「Add to Wishlist」がそのまま表示されるアプリは、日本のストアには向きません。
3. ノーコード導入(テーマエディタだけで完結するか)
テーマのコードを編集しないと導入できないアプリは避けたほうが無難です。
テーマ更新時に不具合が出るリスクがありますし、クライアントが自分でON/OFFを切り替えられません。
テーマエディタのApp Blockとして追加できるアプリを選んでください。
4. 分析・データ活用ができるか
お気に入り機能は「導入して終わり」ではありません。
どの商品がお気に入りに追加されているかを分析することで、仕入れや在庫管理に活かせます。
分析ダッシュボード、CSVエクスポート、Shopify Flow連携の有無を確認してください。
特にFlow連携があると、「お気に入りに追加されたらSlackに通知」「特定商品が一定数追加されたらメール」といった自動化が可能になります。
5. 価格とコストパフォーマンス
お気に入りアプリの価格帯は無料〜$15/月程度です。
無料プランは機能制限やブランディング(ロゴ表示)があるケースがほとんどなので、実運用では有料プランが前提になります。
月額$5〜$10の範囲で、上記4つの条件を満たすアプリを選ぶのがバランスとしては最適です。
主要なShopifyお気に入りアプリの比較
ここからは、実際に触って検証したアプリを比較します。構築者として案件に提案する場合の判断基準も交えて紹介します。
Swym Wishlist Plus

Shopifyウィッシュリストアプリの中で最も知名度が高いアプリです。
機能面は充実しており、ゲストウィッシュリスト、再入荷通知、価格変動通知、ソーシャル共有などが揃っています。
無料プランでも500アイテムまで保存可能です。
しかし、多機能ゆえに設定項目が多く、導入時の初期設定にやや時間がかかります。
案件で提案する場合は、再入荷通知まで一つのアプリで完結させたい場合に向いています。
Wishlist Hero

コストパフォーマンスの良いアプリです。
在庫切れや価格変動時のリマインダーメール機能もあります。
ワンクリックセットアップを謳っており、導入のハードルは低いです。
ただし管理画面は英語で、機能はSwymほど充実していません。
RYX Wishlist|かんたんお気に入り機能

ここからは自分が開発したアプリなので、正直にお伝えします。
RYX Wishlistは「日本のShopify構築者が案件で提案しやすい」ことを最優先に設計しています。
管理画面は完全日本語対応(英語・スペイン語・フランス語・ドイツ語にも対応)。
テーマエディタからのノーコード導入に対応しており、App Embedを有効化するだけで導入が完了します。
主な特徴は以下の通りです。
- ゲストモード対応(ログイン不要でお気に入り保存が可能)
- 分析ダッシュボード(どの商品がお気に入りに追加されているか一目でわかる)
- CSVエクスポート(お気に入りデータをExcelやスプレッドシートで分析可能)
- Shopify Flow連携(「お気に入り追加」「お気に入り削除」のトリガーを提供)
- フローティングボタン(どのページからでもお気に入りページにアクセス可能)
- ボタンデザインのカスタマイズ(カラー・アイコン・テキストを管理画面から変更)
- お気に入りページの空メッセージカスタマイズ
月額$6(7日間の無料トライアルあり)で、開発ストアでは完全無料で全機能を利用できます。
再入荷通知やギフトリスト機能はありません。
「お気に入り機能をシンプルに、確実に動く形で提供する」というコンセプトで作っています。
多機能なアプリが必要な場合はSwymやHulkが選択肢になります。



Hulk Advanced Wishlist

多機能型のウィッシュリストアプリです。
共有機能やギフトリスト機能など、ウィッシュリストに関連する機能を幅広くカバーしています。
ただし、日本語UIの対応度はまちまちで、ところどころ翻訳されていない部分があります。
機能が多い分、設定が複雑になりやすい点も構築者としては気になるところです。
アプリ比較まとめ
比較項目 | Swym Wishlist Plus | Wishlist Hero | RYX Wishlist | Hulk Wishlist |
|---|---|---|---|---|
ゲストモード | あり | あり | あり | あり |
管理画面 日本語 | なし | なし | あり | 一部あり |
ノーコード導入 | あり | あり | あり | あり |
分析ダッシュボード | あり(詳細) | あり(基本) | あり | あり |
CSVエクスポート | あり | なし | あり | あり |
Shopify Flow連携 | あり | なし | あり | なし |
再入荷通知 | あり | あり | なし | なし |
月額料金 | 無料〜$99 | 無料〜$29 | $6 | 無料〜$10 |
構築者がクライアントに提案するときの選び方
最後に、構築者としてクライアント案件でお気に入りアプリを提案するときの判断基準をまとめます。
日本語対応を重視するなら → RYX Wishlist。管理画面が完全に日本語なので、マーチャントが自分で設定変更できます。サポートも日本語で対応しています。
再入荷通知まで一つのアプリで完結させたいなら → Swym Wishlist Plus。機能は充実していますが、マーチャントへのレクチャーが必要です。
とにかく予算を抑えたいなら → 無料プランがあるSwymの無料枠(500アイテムまで)から始めて、規模が大きくなったら有料プランへ移行する方法があります。
Shopify Flowで自動化を組みたいなら → SwymまたはRYX Wishlist。Flow連携があると、お気に入りデータを起点にしたマーケティング施策が組めます。
実務で一番使うのが「日本語で運用できて、導入が簡単で、分析もできる」という条件です。この3つを満たすアプリは意外と少ないので、案件の要件に合わせて選んでみてください。
さいごに
Shopifyのお気に入り機能は、アプリの選び方でストアの使いやすさが大きく変わります。
この記事で紹介した5つのチェックポイント(ゲストモード、日本語対応、ノーコード導入、分析機能、価格)を軸に、ストアの規模や運用体制に合ったアプリを選んでください。
このブログでは他にもShopifyに関する記事を公開していますので、あわせてご覧いただければ幸いです。
ご希望に合わせた実装やアプリの選定については、お問い合わせからお気軽にご相談ください。
