はじめに
- Shopifyのアプリを入れすぎていないか気になっている
- 売れているストアが何本くらい使っているのか知りたい
- アプリを消したいが、消して何か壊れないか不安
このような方のための記事です。
この記事では、Shopifyのストアが入れているアプリの平均本数を海外の調査データで確かめ、本数と表示速度の関係、見直すときに本数より先に見るべき点、アプリを消すときの注意を解説します。
「売れている店はアプリをいくつ入れているか」という問いかけ
2026年10月17日、Shopifyのコミュニティに「あなたのストアにはアプリがいくつありますか」という投稿がありました。投稿者は4つのストアを運営していて、どれも売上が出ているそうです。その4店で使っているアプリは、Shopify製を中心にほんの数本だけと書いています。
きっかけは、App Storeのアプリが今年だけで1万〜1.8万本増えたという投稿者の見立てです。同じような機能のアプリがこれだけ増えて、本当に需要があるのか。そう疑問を投げたうえで、売れているストアは何本使っているのかを、開発ストアや売上の無いストアを除いて教えてほしいと聞いています。
アプリの数はApp Storeを開けば分かる一方で、他のストアが何本入れているかは外から見えにくい数字です。海外には、ストアの表側に読み込まれるアプリを調べた調査がいくつかあります。
Shopifyのストアが入れているアプリの平均は約6本
Shopify向けの高速化サービスを提供するHyperspeedが、400店以上のストアを調べた結果は次のとおりです。
| 指標 | 本数 |
|---|---|
| 平均 | 5.94本 |
| 中央値 | 4本 |
| 多い方から4分の1の境目 | 9本 |
| 多い方から1割の境目 | 13本 |
| 最多 | 25本 |
ストアのトップ、コレクション、商品の3ページのソースから、読み込まれているアプリを判定しています。管理画面の中だけで動くアプリは数えられないため、実際の本数はこれより多いと調査側も書いています。
入っていた種類で多かったのは、レビュー、メールとSMS、アクセス解析、広告のピクセルで、いずれも半数以上のストアにありました。お気に入りが約35%、アップセルが約31%と続きます。
売れている上位300店は約14本
アクセスの多いストアほど、アプリは増えます。Koala Appsがアクセス上位300店を2026年9月に調べた結果では、平均14.4本、中央値14本でした。
| 本数 | 店数 | 割合 |
|---|---|---|
| 0〜4本 | 26店 | 8.7% |
| 5〜9本 | 65店 | 21.7% |
| 10〜14本 | 78店 | 26.0% |
| 15〜19本 | 53店 | 17.7% |
| 20〜24本 | 45店 | 15.0% |
| 25本以上 | 33店 | 11.0% |
一方で、上位300店のうち91店、約3割は9本以下で運営しています。売れているストアでも本数は店によって大きく違い、少ない本数で売上を作っている店は珍しくありません。コミュニティの投稿者の「数本だけ」も、この3割に入る運営の仕方です。
「売れている店ほどアプリが多い」のは、売れて商品数や施策が増えた結果です。アプリを増やせば売れる、という順番ではありません。
アプリが多いほど表示は遅くなるのか
Hyperspeedの調査では、ページの速さを測ったスコアと照らし合わせた273店について、本数ごとのスマホのスコアも出しています。
| 本数 | スマホのスコアの平均 |
|---|---|
| 1〜2本 | 53.2 |
| 3〜5本 | 49.8 |
| 6〜10本 | 45.2 |
| 11〜15本 | 38.8 |
| 16本以上 | 38.3 |
1〜2本の店と16本以上の店で、約15点の差があります。ただしこれは本数とスコアが一緒に動いているというだけで、アプリが原因だと切り分けたものではありません。アプリが多い店は画像や商品も多く、ページ自体が重い傾向もあります。
Shopifyは、App Storeに載せるアプリに「ストアの表示速度のスコアを10点より多く下げてはいけない」という基準を設けています。
1本ずつは基準内でも、ストアの表側に何かを読み込むアプリが5本、10本と重なれば、その分だけページは重くなります。速度に効くのは本数そのものより、表側に読み込むアプリの数と中身です。
本数より先に見るべき3つのこと
同じ役割のアプリが2本入っていないか
棚卸しをすると、使っていないアプリより、同じ仕事をするアプリが2本入っているケースの方がよく見つかります。レビューのアプリを乗り換えたのに古い方が残っている、ポップアップを2つのアプリが出している、といった状態です。Koalaの調査でも、よく入っているアプリの上位10本のうち3本がレビューのアプリでした。
表側に読み込むアプリか、管理画面だけのアプリか
在庫の連携、配送の設定、注文の書き出しのように、管理画面の中だけで動くアプリは、お客様が見るページの速さにほとんど影響しません。チャット、ポップアップ、録画型の解析、アップセルのように、すべてのページで動くアプリが重さの原因になりやすい種類です。見直すときは、表側に出るアプリから順に確かめてください。
Shopify製のアプリや標準の機能で足りないか
投稿者のストアがShopify製を中心にしているのには理由があります。Shopify Flow、Shopify Email、Shopify Inbox、Shopify Subscriptionsなどは無料か低価格で、管理画面とのつながりも自然です。以前はアプリが必要だった機能が、標準の機能に入っていることもあります。新しく入れる前に、まず標準とShopify製で足りないかを確かめる順番にすると、本数は自然に抑えられます。
実務で見ているストアのアプリの本数
RYXで構築や保守に関わっているストアでは、入っているアプリはおおむね0〜8本です。多い店でも、レビュー、お気に入り、ポイント、再入荷の通知、Shopify Flowのように、役割が1本ずつはっきり分かれています。調査の平均と比べると少なめで、どのアプリも「何のために入れたか」を1行で言える状態です。
逆に、引き継いだストアで見つかりやすいのは、前の担当者が試しに入れたまま使っていないアプリと、外したアプリがテーマに残したコードです。
アプリを消すときの注意
消してもテーマにコードが残ることがある
Shopifyの公式ヘルプは、アプリによってはテーマにコードを追加していて、アンインストールしても自動では消えないと書いています。消す前に、App Storeのアプリの説明を見るか、開発元に自分で消す必要があるかを確かめるよう勧めています。
テーマのアプリブロックや埋め込みとして入っているアプリは、アンインストールすると表に描かれなくなります。古い作りのアプリは、テーマのファイルに直接コードを書き込んでいることがあり、こちらは手で消す必要があります。
課金は当期分がかかる
同じヘルプによると、有料アプリをアンインストールすると次回以降の課金は止まりますが、今の請求期間の分はかかることがあります。Shopifyの外で課金しているアプリは、アンインストールしても止まりません。返金を相談したいときは、消す前に開発元へ連絡してください。
テーマを複製してから作業する
テーマのファイルに残ったコードを消すときは、公開中のテーマを複製し、コピーの方で作業してください。コードを消したあとは、商品ページ、カート、スマホの表示を一通り確かめてから公開します。1行の消し忘れより、必要なコードを消してカートが動かなくなる方が被害は大きいので、自信が無い部分は残してください。
アプリの棚卸しの手順
- 管理画面の「設定」→「アプリと販売チャネル」で、入っているアプリを一覧にする
- 1本ずつ、何のために入れたかと、毎月の料金を書き出す
- 同じ役割のアプリが2本ないか、標準の機能やShopify製で置き換えられないかを確かめる
- 外すアプリを決めたら、課金の期間とテーマに残るコードの有無を確かめてからアンインストールする
- 外す前と後で、トップと商品ページの表示速度を測って比べる
速度は、管理画面のストア分析にあるWebパフォーマンスのレポートや、GoogleのPageSpeed Insightsで測れます。1本外すごとに測ると、どのアプリが重かったのかが分かります。
さいごに
Shopifyのストアが入れているアプリの平均は約6本、売れている上位300店では約14本です。ただし上位でも3割は9本以下で運営していて、本数が多いから売れているわけではありません。見直すときは本数より、同じ役割の重複、表側に読み込むアプリ、標準の機能での置き換えの3つを先に確かめてください。
アプリの見直しや、外したアプリが残したコードの整理は、お問い合わせからお気軽にご相談ください。




