はじめに
- Shopifyのストアにポイント制度を入れたいけど、どのアプリを選べばいいかわからない
- ポイントを使うとほかのクーポンが使えなくなる、と言われて困っている
- 会員が増えるとアプリの料金がどこまで上がるのか知りたい
- 発送してから付与する、付与ごとに期限を持つ、といった日本の決まりで運用したい
このような方のための記事です。
この記事では、Shopifyのポイントアプリを、選ぶときの基準と7つのアプリの比較で解説します。自分でも日本のお店向けのポイントアプリRYX Pointsを開発して公開しているので、各アプリのヘルプまで読み、仕組みの違いを確かめたうえで書いています。料金と機能は、2026年11月8日時点のShopify App Storeの掲載と各社のヘルプで確認したものです。
既製のアプリで足りないときに独自のポイントを開発する方法は、Shopifyで独自ポイントを作る方法で解説しています。
Shopifyのポイントはアプリで付ける
Shopifyには、注文金額からポイントを付けて次の買い物で使ってもらう、という意味でのポイント機能が標準で入っていません。標準でできるのは、ストアクレジットを手で付与することくらいです。購入でポイントを付け、期限を管理し、返品のときに差し引くところまで回すには、ポイントアプリを入れるのが現実的です。
App Storeで「ポイント」と検索すると、海外のロイヤルティアプリが上位にずらりと並びます。日本の開発者のアプリと見た目は似ていても、ポイントの使わせ方、料金の数え方、返品の扱いが大きく違います。この違いは、入れたあとで気づくと乗り換えが大変です。

ポイントアプリを選ぶときの6つのチェックポイント
構築の相談でポイントアプリを提案するとき、自分は次の6つで絞り込んでいます。
1. ポイントを割引コードに換えるか
ポイントアプリの多くは、お客様がポイントを使うと、その場で使い捨ての割引コードを発行して注文に当てます。どこポイ、Smile、BON、Joyはこの方式です。easyPointsは、商品の割引として処理します。

割引コードの方式には、実務で困る点が3つあります。
- ほかのクーポンとの併用が難しい。easyPointsのヘルプでは、ポイントの割引は商品の割引なので、ほかの商品の割引クーポンと併用できないと案内しています
- 商品ページの「今すぐ購入」のように、カートを通らずに購入手続きへ進むとポイントを使えない
- 購入手続きの中でポイントを使う機能は、多くのアプリでShopify Plusのストア限定
外部記事ポイント利用とその他のディスカウントの併用 | easyPoints ヘルプデスク併用時のご注意点についてintercom.help
外部記事どこポイ マニュアル | よくあるご質問 | ポイント利用について「どこポイ」ポイント利用についてのよくあるご質問をご紹介します。rewiredjp.notion.site
割引コードを使わない方式は2つあります。1つはストアクレジットとして渡す方式で、Pointiaが採っています。Plusでなくても購入手続きの「お支払い」で使え、クーポンとも併用できますが、残高は全額でしか使えず、カートでは使えません。もう1つは、Shopifyの自動割引の仕組みで割引にする方式で、RYX Pointsが採っています。お客様はカートで使う量を入れるだけで、購入手続きにポイント利用の割引が出ます。
セールのクーポンを頻繁に出す店ほど、この違いが効いてきます。
2. 料金が会員数で増えるか、注文数で増えるか
料金の数え方は、大きく2つに分かれます。
- 会員数で増える: easyPoints(アクティブな顧客の数)、どこポイ(ユーザー数)
- 注文数で増える: Pointia、Smile、BON、Joy、RYX Points
会員数で増えるアプリは、ポイントを持つ会員が増えるほど月額が上がります。どこポイの掲載には、ユーザー数による料金が利益率によってはハードルになる、というレビューも付いています。会員は多いが注文はそれほど多くない店は、注文数で決まるアプリのほうが月額を抑えやすくなります。
3. 発送してから付与できるか
注文の時点では「付与予定」として見せ、発送してから使えるようにすると、キャンセルされた注文にポイントを付けてしまう事故を防げます。国内のポイントアプリの多くが、この付け方に対応しています。
easyPoints、どこポイ、RYX Pointsは、発送を待ってから付与できます。BONとJoyは、支払い時か発送時かを選べます。Pointiaは、注文が支払い済みになった時点で付与します。Smileは支払いのステータスで付与し、遅らせる機能は上位のプランからです。
4. 有効期限を付与ごとに持てるか
有効期限の考え方も、日本と海外で分かれます。
- 付与ごとに期限を持つ: どこポイ、Pointia、RYX Points
- 使わない期間が続くと残高をまとめて失効させる: easyPoints、Smile、BON
- 両方から選べる: Joy
ほかのカートから移ってくる店は、今の期限の決まりをそのまま持ち込めるかを、移行の前に確かめてください。
5. 一部返品のときに、使ったポイントまで戻るか
返品やキャンセルの処理は、店のスタッフの手間に直結します。
- 付与したポイントを差し引き、使ったポイントも戻す: easyPoints、BON、RYX Points
- 付与したポイントだけ差し引く: Smile、Pointia
- 条件付き: どこポイは商品単位の全額返金のときだけ自動で、金額の一部の返金は手動です。Joyは、使ったポイントを戻すのが全キャンセルのときだけで、既定ではオフです
月に数件でも返品がある店は、ここを最初に確かめておくと、運用が始まってから慌てずに済みます。
6. App Storeに今も掲載されているか
2026年11月8日時点で、国内で導入数の多かったMR.POINTの掲載ページには「このアプリは現在Shopify App Storeで提供されていません」と表示されています。
掲載が止まっているアプリは、新しく入れることができません。比較記事には古いまま載っていることが多いので、候補を決めたら、最後に掲載ページを開いてインストールのボタンがあるかを確かめてください。すでにMR.POINTを使っている店は、今後の提供について株式会社refactoryに直接確かめておくと安心です。
主要なShopifyポイントアプリの比較
ここからは、日本のストアでよく検討される国内の4つと、海外の定番の3つを比較します。App Storeの料金は、日本から見ると円の見積もりで表示されます。ここでは、もとの金額であるドルで書いています。
easyPoints - ポイントアプリ

2019年に公開された、国内で長く使われているポイントアプリです。開発者はLunarisで、評価は4.1(46件)です。
料金はアクティブな顧客の数で決まります。無料のフリープランは300人までで、301人目から1人$0.30かかります。有料はベーシックが月$50で500人、プロが月$180で2,000人、エンタープライズが月$425で5,000人です。
ポイントは商品の割引として処理され、ほかの商品の割引とは併用できません。付与は支払いと発送が済んだあとで、保留の日数も付けられます。期限は、最後に買い物などをした日から数えて残高をまとめて失効させる方式です。会員ランクはプロから、Shopify POSはエンタープライズから使えます。スマレジとは、連携アプリのSmapify経由でつなげます。
実店舗とスマレジで運用している店に向いています。
総合ポイントアプリ「どこポイ」

Rewireが開発している国内のアプリで、Built for Shopifyのバッジが付いています。評価は4.9(20件)です。
料金はユーザー数で決まります。無料のライトは100ユーザーまでで、超えると1人$0.25です。有料はベーシックが月$49で1,000人、プロが月$199で2,000人、エンタープライズが月$997で無制限です。14日間の無料体験があります。
ポイントを使うと、本人だけが使える割引コードが発行され、購入手続きに自動で入ります。付与は、すべての商品の発送を作ってから決めた日数で確定し、期限は付与ごとに持てます。商品タグやコレクションごとに還元率を変えられ、Shopify POSとスマレジにも対応しています。一方で、一部の金額だけの返金は手動で処理します。
外部記事どこポイ マニュアル | よくあるご質問 | ポイント付与について「どこポイ」ポイント付与についてのよくあるご質問をご紹介します。rewiredjp.notion.site
国内の決まりに沿った運用と実店舗の連携を、日本語のサポート付きで揃えたい店に向いています。
Pointia:ポイント・会員ランク・クーポン

2026年5月に公開された国内の新しいアプリで、開発者はRIDEです。まだレビューはありません。
料金は注文数で決まります。無料のStarterは月100件までで、超えると1件$0.2です。有料はBasicが月$29で500件、Proが月$79で2,000件、Scaleが月$199で5,000件です。14日間の無料体験があります。
ポイントをShopifyのストアクレジットとして渡すのが特徴で、Plusでなくても購入手続きで使え、クーポンとも併用できます。ただし、新しいお客様アカウントが必要で、使う量は選べず残高の全額が当てられます。カートでは使えず、ギフトカードを含む注文や予約注文でも使えません。付与は支払い済みになった時点で、期限は付与ごとです。
クーポンとの併用を優先し、全額で使う運用で問題ない店に向いています。
Smile ポイント・ロイヤルティプログラム

カナダのSmile.ioのアプリで、比較した7つの中でレビューが最も多いアプリです。Built for Shopifyのバッジが付いていて、評価は4.9(4,668件)です。言語の欄には日本語があります。
料金は注文数で決まり、無料プランのほか、エッセンシャルが月$15で500件、スタンダードが月$79で1,000件、グロースが月$199で2,500件です。
ポイントは1回限りの割引コードに換えて使います。期限は、使わない期間が続くと残高をまとめて0にする方式で、グロースからです。返金のときは付与したポイントを差し引きますが、使った割引コードは自動では戻りません。会員ランクもグロースからです。
海外向けのストアで、レビューの多い定番の仕組みを使いたい店に向いています。
BON Loyaltyポイントリワード顧客ロイヤルティアプリ

カナダのVEGAHUB Technologyのアプリで、Built for Shopifyのバッジが付いています。評価は5.0(1,983件)で、言語の欄には日本語があります。
外部記事apps.shopify.com/bon-loyalty-rewardsapps.shopify.com
料金は注文数で決まり、無料のFREEが月150件、Starterが月$15で300件、Basicが月$29で500件、Growthが月$129で無制限です。
ポイントを使うと本人用の割引コードが作られます。付与は購入直後か発送済みになってからを選べ、一部返金のときは割合で付与分を差し引き、使ったポイントも戻します。期限は、使わない期間が続くと残高をまとめて失効させる方式です。会員ランクはGrowthから、Shopify POSはBasicから使えます。
月$29前後で、返品の処理まで自動で済ませたい店に向いています。
Joy: メンバープログラム&ポイントアプリ・ポイ活リワード

ベトナムの開発チームのアプリで、Built for Shopifyのバッジが付いています。評価は4.9(1,791件)で、言語の欄には日本語があります。
料金は注文数で決まり、無料のスターターが月150件、プロフェッショナルが月$29で500件、アドバンストが月$129、エンタープライズが月$499で7,000件です。
ポイントを使うと1回限りの割引コードが作られます。カートのドロワーで使う機能はアドバンストから、購入手続きの中で使う機能はエンタープライズからです。付与は支払い時か発送時かを選べ、期限は3つの方式から選べます。一方で、使ったポイントを戻すのは全キャンセルのときだけで、既定ではオフです。
外部記事Refund points – Joy Help Center/reward-programs/advanced-settings/refund-points/help.joy.so
割引コードの方式で、期限の方式を細かく選びたい店に向いています。
RYX Points|かんたんポイント

ここからは自分が開発したアプリなので、正直にお伝えします。2026年11月4日に公開したばかりで、まだレビューはありません。
外部記事apps.shopify.com/ryx-pointsapps.shopify.com
RYX Pointsは、日本の店のポイントの決まりで運用できることを最優先に作っています。管理画面は日本語で、テーマエディタでブロックを置くだけで入れられます。
主な機能は次のとおりです。
- 割引コードを使わず、お客様がカートで使う量を入れると、購入手続きにポイント利用の割引が出る。Plusでなくても動きます
- ほかのクーポンや送料の割引と組み合わせるかを、設定で選べる。既定では組み合わせられます
- 注文の時点では付与予定として見せ、発送から決めた日数で使えるようにする
- 有効期限を、付与ごと・最後の購入から・付与した月の数か月後の月末・無期限から選べる
- 一部返品も含め、返した商品の割合で、使ったポイントを戻し、付与したポイントを差し引く
- 会員ランクと、商品・コレクション・商品タグごとの付与率、期間を決めたキャンペーン

料金は注文数で決まり、会員数では変わりません。無料のFreeが月50件まで、Starterが月$19で500件、Growthが月$49で2,000件、Scaleが月$99で上限なしです。有料プランには7日間の無料体験があります。
購入手続きの中でポイントを使う機能、Shopify POS、スマレジには対応していません。実店舗と共通のポイントにしたい店には、easyPointsやどこポイが選択肢になります。
デモストアで、会員登録からカートでポイントを使うところまで試せます。入り方はRYX Pointsのページにまとめています。
アプリ比較まとめ
| 比較項目 | easyPoints | どこポイ | Pointia | Smile | BON | Joy | RYX Points |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 評価 | 4.1(46件) | 4.9(20件) | なし | 4.9(4,668件) | 5.0(1,983件) | 4.9(1,791件) | なし |
| 料金の数え方 | アクティブな顧客数 | ユーザー数 | 注文数 | 注文数 | 注文数 | 注文数 | 注文数 |
| 無料プラン | 300人まで | 100ユーザーまで | 月100件まで | あり | 月150件まで | 月150件まで | 月50件まで |
| 有料プランの最安 | 月$50 | 月$49 | 月$29 | 月$15 | 月$15 | 月$29 | 月$19 |
| ポイントの使わせ方 | 商品の割引 | 割引コード | ストアクレジット | 割引コード | 割引コード | 割引コード | カートで入れて自動の割引 |
| 発送後の付与 | あり | あり | なし | 上位プランで遅らせる | 選べる | 選べる | あり |
| 付与ごとの期限 | なし | あり | あり | なし | なし | 選べる | あり |
| 一部返品で使った分を戻す | あり | 商品単位の全額返金なら自動 | 手動 | 自動では戻らない | あり | 全キャンセルのみ | あり |
| Shopify POS | 上位プラン | あり | あり | あり | Basicから | アドバンストから | なし |
評価の「なし」は、2026年11月8日時点でレビューが0件のものです。表は掲載とヘルプの記載から作っていて、プランで使えない機能もあります。
日本のお店に合わせた選び方

構築の相談でポイントアプリを提案するときは、次のように分けています。
スマレジの実店舗と共通のポイントにしたいなら、easyPointsかどこポイ。 どちらも国内の会社で、実店舗との連携の実績があります。会員数で料金が上がる点は、先に見積もってください。
Plusでなくても、セールのクーポンとポイントを一緒に使わせたいなら、RYX PointsかPointia。 使う量を選ばせたいならRYX Points、ストアクレジットとして全額で使う運用で良ければPointiaです。
海外のお客様が多い、または英語のストアなら、Smile・BON・Joy。 どれも多言語に対応しています。発送後の付与や期限の方式は、プランと設定を先に確かめてください。
実際の相談では、クーポンを併用させたいか、実店舗があるか、会員数と注文数のどちらが多いかの3つで、ほとんどの店の答えが決まります。
さいごに
Shopifyのポイントアプリは、どれを選ぶかで、お客様の使い勝手と、返品や期限の管理にかかる手間が大きく変わります。ポイントの使わせ方・料金の数え方・発送後の付与・期限・返品の扱い・掲載の有無の6つを軸に、店の運用に合ったアプリを選んでください。
アプリの料金や機能、掲載の状況は変わります。入れる前に、App Storeの掲載とヘルプで最新の内容を確かめてください。
ポイントアプリの選定や、既製のアプリで足りないときの独自ポイントの開発は、お問い合わせからお気軽にご相談ください。
