はじめに
- Shopifyのストアに、商品レビューを付けるべきか迷っている
- レビューを集めると、何が良くなるのか知りたい
- レビューのアプリを選ぶ前に、どんな機能があればよいのか、何に気をつければよいのか整理したい
このような方のための記事です。
この記事では、商品レビューがなぜ必要なのかを国内外の調査で説明し、レビューで何が良くなるのか、日本で集めるときのルール、どんな機能を選べばよいのかを、実際の画面を見ながら解説します。画面は、自分が開発しているレビューアプリ「RYX Review」を入れたデモのストアで撮っています。
レビューアプリ同士の比較はShopify レビューアプリ おすすめ4選にまとめています。
商品レビュー機能とは
商品レビューは、商品を買ったお客様が星の数と感想を書き込み、商品ページに表示する機能です。
Shopifyには、商品レビューの機能が標準では入っていません。以前はShopify公式の無料アプリ「Product Reviews」がありましたが、2024年5月に提供を終えました。今は、App Storeのレビューアプリを入れて付けるのが基本です。
一方で、平均の星の数と件数を入れておく場所は、Shopifyの標準の項目として決まっています。レビューアプリがこの項目に書き込めば、テーマの商品カードや商品ページに星を出せます。
なぜ商品レビューが必要なのか
買い物客の多くが、レビューを見て買っている
株式会社ホットリンクが2026年5〜6月に国内の1,000人に行った調査では、85.9%がクチコミを参考に商品やサービスを買った経験があり、参考にしたクチコミの掲載先は「ECサイト」が71.1%で最も多い結果でした。
ネットで買い物をするお客様にとって、商品ページのレビューは、買うかどうかを決める材料の一つになっています。レビューがない商品ページは、その材料がない状態です。
レビューが数件あるだけで、買われ方が変わる
米国ノースウェスタン大学のSpiegel Research Centerの調査では、レビューが5件ある商品は、レビューがない商品に比べて購入の可能性が270%高くなりました。レビューを表示したときの購入率の伸びは、価格の低い商品で190%、価格の高い商品で380%です。
レビューの効果は最初の5件で大きく、それ以降は伸び方が小さくなるとされています。まずは1商品あたり数件を集めることを目標にしてください。
信頼されるのは、実際に買った人の声
先のホットリンクの調査で、信頼できると感じるクチコミの最多は「実際に購入・利用した人の体験」で81.4%でした。Spiegel Research Centerの調査でも、購入者であることが分かるレビューは、匿名のレビューより購入の可能性を15%高めています。
星5ばかりより、4点台のほうが買われる
同じSpiegel Research Centerの調査では、購入の可能性が最も高くなるのは平均が4.0〜4.7のときで、5.0に近づくと下がりました。星5だけが並ぶと、かえって作られた評価ではないかと疑われます。低い評価も含めて、そのまま載せることが信頼につながります。
商品レビューで何が良くなるのか
初めてのお客様の不安が減る
初めて買う店では、商品の質や店の対応が分かりません。ほかのお客様の感想があれば、届いた商品のイメージや使い心地が伝わり、買うときの不安が減ります。
商品一覧で、比べやすくなる
コレクションページやおすすめ商品の欄に星と件数が出ていれば、お客様は商品ページを開く前に評価を比べられます。
店の対応が伝わる
レビューに店から返信すると、お客様の声にどう向き合う店なのかが、これから買う人にも伝わります。株式会社ラクスの2025年の調査では、販売者の対応についての否定的なレビューを見た人の48.0%が「購入を控える」と答えています。低い評価にこそ、丁寧に返信してください。
商品づくりのヒントになる
レビューには、商品ページの説明では足りなかったこと、次に欲しい容量や色など、お客様の生の声が集まります。月に1回まとめて読むだけでも、商品ページの書き直しや次の商品の企画に使えます。
日本でレビューを集めるときのルール
2023年10月から、広告であることを隠した表示、いわゆるステルスマーケティングは景品表示法の不当表示になりました。お客様のレビューは、店が内容に関わらなければ店の広告には当たりませんが、関わり方によっては当たります。消費者庁のQ&Aから、レビューに関わるものを抜き出すと次のとおりです。
| 店がすること | 消費者庁の考え方 |
|---|---|
| ECサイトで買ったお客様に、レビューを書いたら次回使えるクーポンを渡す | 通常、店の表示に当たらない |
| 「星5を付けること」をクーポンや割引の条件にする | 店の表示に当たる |
| 事実と違う内容や、他社の名誉を傷つける内容の修正を頼む | 店の表示に当たらない |
| 感想を、店に都合のよい内容に直してもらう | 店の表示に当たる |
| 好意的な声だけを選んで、お客様の声として載せる | 店の表示に当たる。広告であることを示さないと違反 |
レビューアプリの承認制は、迷惑な投稿やいたずらを止めるために使い、低い評価を隠すためには使わないでください。お礼のクーポンを渡す場合も、星の数や内容を条件にしないことが前提です。
どんな機能がいいのか
レビューアプリの機能は、アプリによってかなり違います。お客様が「見る→書く」、店が「確かめる→返す→生かす」の順に使う機能を並べました。
商品ページの星と、レビューの一覧

- 商品名の近くの星と件数。 商品ページを開いてすぐ、評価が分かります

- 星ごとの割合。 星5から星1まで、何件ずつあるかが分かります
- 並べ替え。 新着順のほか、評価の高い順・低い順で並べ替えられます。低い評価から読みたいお客様もいます
- ストアからの返信。 レビューの下に、店の返信が表示されます
商品一覧にも星が出る

- 商品カードの星と件数。 おすすめ商品やコレクションページの商品カードにも評価が出ます
商品カードに星を出すには、レビューアプリが平均の星の数と件数をShopifyの標準の項目、reviews.rating と reviews.rating_count に書き込み、テーマがそれを読む必要があります。Shopifyは、評価のアプリはこの標準の項目に書き込み、評価を表示するテーマはこの項目を参照すべきだとしています。Horizonなどのテーマには、この項目を読む星のブロックが用意されています。
写真も付けられる、書きやすい投稿フォーム

- 星の評価。 押すだけで選べます
- 写真。 商品が届いた様子や使っているところの写真は、文章より多くを伝えます。RYX Reviewでは1件のレビューに最大5枚まで付けられます
入力欄が多いほど、書くのをやめる人が増えます。必須を星と名前だけにするか、本文も必須にするかは、店の考え方で選べるのが理想です。
公開する前に確かめられる

- 未承認。 届いたばかりのレビューは、承認するまでストアに出ません
- 承認済み。 内容を確かめて承認したレビューだけが公開されます

- 自動承認。 オンにすると、投稿されたレビューがすぐに公開されます。オフなら承認するまで公開されません
- 購入者のみ投稿を許可。 オンにすると、ログインしていて、その商品を直近60日以内に買ったお客様だけが投稿できます
- 本文を必須にする。 オンにすると本文が10文字以上必要になり、オフなら星と名前だけで投稿できます
迷惑な投稿をブロックする仕組みが最初から入っているかも確認してください。ブロックの仕組みがないと、届いた投稿を1件ずつ見て消す作業が毎日の負担になります。
ストアから返信できる

- ストアからの返信。 入力して公開すると、ストアのレビューの下に表示されます
- 承認・却下・削除。 1件ずつ、公開するかどうかを決めます
書いてくれたお客様にお礼ができる

- 承認したレビューにクーポンを送る。 オンにすると、メールアドレスのあるレビューを承認したときに、1回限りのクーポンを作って投稿者に送ります
- クーポンの内容。 割引の種類と割合、最低購入金額、有効期限、メールの件名と本文を決められます
RYX Reviewのクーポンは、星の数に関係なく、承認したレビューに送ります。先の消費者庁のQ&Aのとおり、星の数や内容を条件にしなければ、レビューへのお礼のクーポンは通常、店の表示には当たりません。
ほかのカートやアプリから、レビューを引っ越せる
ほかのカートやレビューアプリから移るときは、これまでのレビューを持っていけるかが大切です。BASEから移行した焼き菓子の店では、BASEに付いていたレビュー293件をRYX Reviewに取り込みました。RYX Reviewは、決まった形のCSVでレビューと店の返信をまとめて取り込めます。
移行の進め方はBASEからShopifyへの移行で詳しく書いています。
届いたレビューで、ほかの作業を自動化できる
Shopify Flowに対応したアプリなら、レビューをきっかけにした自動化を組めます。RYX Reviewは「新しいレビューが投稿された」「星2以下のレビューが投稿された」「レビューが承認された」の3つのきっかけを用意しています。低い評価が届いたらすぐにスタッフにメールで知らせる、といった使い方です。
Googleの検索結果に星を出したいとき
Googleの検索結果に星と件数を出すには、商品ページの構造化データに評価を入れる必要があります。Googleは、商品のページをレビューの星の表示の対象にしています。
ただし、Shopifyのテーマが構造化データを出すのに使う structured_data というフィルターの出力には、評価が含まれていません。検索結果の星まで狙う場合は、構造化データを出すレビューアプリを選ぶか、テーマに評価の構造化データを足す必要があります。
管理画面とお客様が見る文言が日本語
レビューは、届くたびに読んで承認し、返信する運用が続きます。管理画面が英語だけだと、この運用を店の方が自分で回せません。投稿フォームの文言が「Write a review」のままだと、お客様も書きにくくなります。
機能の優先順位
ここまでの機能を、優先順位で分けると次のとおりです。
| 優先度 | 機能 | RYX Review |
|---|---|---|
| 必ず欲しい | 商品ページの星と、レビューの一覧 | あり |
| 必ず欲しい | 承認制と、迷惑な投稿のブロック | あり |
| 必ず欲しい | ストアからの返信 | あり |
| 必ず欲しい | 日本語の管理画面と投稿フォーム | あり |
| 必ず欲しい | テーマのコードを書き換えずに入れられる | あり |
| あると効く | 商品一覧の星(Shopify標準の評価の項目に書き込む) | あり |
| あると効く | 写真付きのレビュー | あり(1件に最大5枚) |
| あると効く | 購入者だけが書ける | あり(直近60日の注文) |
| あると効く | レビューへのお礼のクーポン | あり |
| あると効く | CSVでの取り込み | あり |
| あると効く | Shopify Flowのトリガー | あり |
| 店によって要る | 購入後のレビュー依頼メールの自動送信 | なし |
| 店によって要る | 動画のレビュー | なし |
| 店によって要る | 検索結果の星のための構造化データ | なし(テーマ側で対応) |
レビューを集めるためにやること
レビューは、待っていてもなかなか集まりません。入れた後に次のことをしてください。
- 最初は売れ筋の商品から、1商品あたり5件を目標に集める
- 商品が届いた頃に、同梱のカードやメールで、レビューを書いてほしいと伝える。内容や星の数の指定はしない
- 投稿フォームの必須の項目を減らし、星と名前だけでも書けるようにする
- 低い評価にも、事実を確かめたうえで返信する
- 月に1回まとめて読み、商品ページの説明や次の商品に生かす
RYX Reviewでできること
最後に、自分が開発しているRYX Reviewを紹介します。この記事の画面は、すべてRYX Reviewを入れたデモのストアで撮っています。
日本の店で使うことを前提に作っていて、管理画面、投稿フォーム、サポートはすべて日本語です。テーマエディタで「レビュー一覧と投稿フォーム」「星評価サマリー」「ストア全体レビュー」の3つのブロックを置くだけで入れられ、テーマのコードは書き換えません。

- 総レビュー数・平均評価・星5の件数。 ストア全体のレビューの状況が分かります
- 承認待ち。 確認が必要なレビューの件数が出て、すぐに一覧へ移れます
料金は2つのプランがあります。
| プラン | 料金 | 内容 |
|---|---|---|
| Free | 0円 | すべての機能を使える。レビューの受け付けは累計10件まで |
| Basic | 月$6、または年$60 | レビューの受け付けが無制限。「Powered by RYX Review」の表記を消せる。7日間の無料体験あり |
購入後のレビュー依頼メールの自動送信と、動画のレビューには、現時点では対応していません。日本語で迷わず運用できることと、承認・返信・写真・お礼のクーポンといった日々の運営に要る機能を、月$6で揃えることを優先しています。
さいごに
商品レビューは、初めてのお客様が買うかどうかを決めるための材料です。選ぶときは、商品ページの星と一覧、承認制と迷惑な投稿のブロック、ストアからの返信、日本語の4つを最初に確かめてください。集めるときは、星の数や内容を条件にしない、好意的なレビューだけを選んで載せない、というステマ規制のルールも守ってください。
RYX ReviewはShopify App Storeからインストールでき、Freeプランで動きを確かめられます。
テーマに合わせたレビューの置き場所や、ほかのアプリからのレビューの引っ越しについては、お問い合わせからお気軽にご相談ください。




